事務所通信
2026/01/15
事業再構築補助金 不当交付3.4億円 ~虚偽報告や無断転用など20事業主体~
会計検査院は11月5日、令和6年度の決算検査報告を公表し、その中で「中小企業等事業再構築促進事業」の運用に不適切な点があったとして、不当事項に認定した。この事業は、ポストコロナ時代の経済の構造変化に対応するため、新分野展開や業態転換などに挑む中小企業を支援する制度。独立行政法人中小企業基盤整備機構が基金を原資に補助金を交付している。令和3年度の開始以来、6年度末までに6万223者・6万490事業に対し、総額1兆3740億円超の補助金が交付された。
会計検査院が実地で確認したところ、20事業者・20事業で計3億4461万円が過大に交付されるなどしており、不当と判断された。問題は大きく三つに分類される。第一は、実際には外注していないにもかかわらず、外注したと虚偽の実績報告書を提出し、補助金を受け取っていたケースで、4事業者分1億2179万円に上る。第二は、補助対象外の経費を含めたり、売上高減少などの要件を満たしていないのに申請していた事例で、7事業者分1億6816万円が該当した。中には、事業計画にない既存事業に補助金で建てた建物を転用した例もあった。第三は、補助金で取得した50万円以上の機械や設備を、事前の承認を得ずに譲渡・貸与・廃棄していたもので、11事業者分1億1986万円が確認された。
国の支援金を受けて事業を再構築したはずが、その一部で虚偽報告やルール違反が横行していた実態が明らかになった形だ。
